and I'll believe in you until the day I die.

映画とミリタリについて書かなかったり、たまに書いたりする。ドイツでネギとニンニクを食べ続ける実験をしている。

Balt Ops 2020

ドイツ語と翻訳の練習に、 YouTube連邦軍アカウントに投稿された動画の内容を訳していくよ!

 

2020年の6月7日〜16日にかけて行われたNATOの演習、BALTOPS2020に関する動画。

 

www.youtube.com

 

まずはナレーションの文字起こし全文

BaltOps 2020: Erstes Seemanöver nach Corona

 

"Baltic Operation 2020"

Die erste Großübung der NATO auf See seit dem Ausbruch von COVID-19. Zusammen üben 19 NATO Alliierte und Verbündete auf der Ostsee den Ernstfall. Rund 30 Schiffe nehmen an der Übung teil. Die deutsche Marine beteiligt sich mit 5 Schiffen, darunter hier der Tendern Werra, die Donau und die Fregatte Lübeck.

Die Übung beinhaltet Luftabwehr und U-Boot Aufklärung. Die deutsche Marine schießt mit der 27mm Kanone und dem MG3. So trainieren sie den Kampf gegen Piraterie. Teil des Trainings ist es den Feuerkampf auf bewegte Ziele zu üben. Die lettische Marine ist dazu mit dem Browning Maschinengewehr ausgestattet.

Die Crew des lettischen Minenjägers M53 bringt ihren Unterwasserroboter zum Einsatz. Er hilft in den Gewässern Minen zu finden und sie zu beseitigen. Auch Artillerie Blindgägner können so mit dem Roboter aus dem Weg geräumt werden.

Zum 49 Mal findet das Seemanöver statt. Rund 3000 Soldaten und Soldatinnen sind beteiligt. Das jährliche Seekampftraining stärkt die multinationale Zusammenarbeit der NATO Alliierten und Verbündeten.  

 ここから翻訳

 

BaltOps 2020:コロナ後最初の海上軍事演習

"Baltic Operation 2020"

COVID-19のアウトブレイク以来初めてとなるNATOの大規模海上演習である。19カ国のNATO加盟国と協力国がバルト海で有事の演習を行う。おおよそ30隻の艦艇が訓練に参加し、ドイツ海軍からは補給艦「ヴェラ」、「ドナウ」、フリゲートリューベック」など5隻が参加する。

訓練内容には防空と哨戒も含まれている。ドイツ海軍は27mm砲とMG3での射撃を行い、海賊対策の訓練を行っている。訓練の一部には動き回る訓練目標への射撃があり、ラトビア海軍はそれに対してブローニング機関銃を備えていた。

ラトビアの掃海艇M53(訳注:マジでこう言っているがおそらく間違い。詳しくは後述)のクルーは今回の任務のために潜水式無人掃海具を持ってくる。これは、水中の機雷を発見し、除去するのを手助けする。また砲の不発弾も同様にこのロボットを用いて取り除くことができる。

49回目の海上軍事演習が開催される。およそ3000名の兵士が参加し、この毎年の海上戦闘訓練はNATOの加盟国と協力国の多国籍なチームワークを強くしているのだ。

 

ーーー翻訳ここまでーーー

 

まずこの「バルトオプス」は、1971年からバルト海で年に一回行われている、砲術、洋上補給、対潜戦(ASW)、レーダートラッキングと迎撃、掃海、シーマンシップ、捜索救難、海上阻止行動、実際の機器や海上安全保障のシナリオを扱うことを目的としたNATOの軍事演習である(wiki情報)

https://en.wikipedia.org/wiki/BALTOPS

 

 

そして、この非常にバタ臭い僕の訳だが、これは現在形で統一されているナレーションをそのまま訳したため。 この動画が投稿されたのは6月24日であり、当該演習は同月16日に終わっているので過去形で語られるべきだと思うのだが、今の僕のドイツ語レベルだとよく分からない。

 

 

そして、最大の問題である箇所の考察である。

今回の動画は短い上にナレーションのみなので翻訳はさして難しくはないと考えて着手し、まぁ大体その通りだったのだけど、例の「ラトビア海軍」をチェックしていて問題が起こった。

このドイツ連邦軍の動画は、自国以外で数ある演習参加国から何故かラトビア海軍についてだけに触れているのだが

 

ラトビア海軍に掃海艇M53 "Skalvis"は(おそらく)存在しない。

https://de.wikipedia.org/wiki/Lettische_Marine#Aktuelle_Flotte

 

どういうことかと言うと、この掃海艇M53 "Skalvis"はリトアニア海軍の艦なの。

en.wikipedia.org

元は英海軍のハント級掃海艇HMS「コッテスモア」で、英軍退役後にリトアニア海軍に払い下げられた艦であるらしい。

 

じゃあ、ブンデスベーアがラトビアリトアニアを勘違いして原稿を書いてしまったのかと言うとそういうことでもないようだ。

というのも、動画内に映る当該艦艇の上で作業している兵士の腕の国旗からも分かる通り、乗り込んでいるのはラトビア軍っぽいからだ。

 

そんなんラトビア軍がリトアニア艦に乗り込んでるだけじゃんと思うかもしれないが、ナレーションは

Die Crew des lettischen Minenjägers M53

ラトビアの掃海艇M53のクルー」

と言っており

Die lettische Crew des Minenjägers M53

「掃海艇M53のラトビア人クルー」

と言っているわけではないので、非常に混乱する。混乱した。

 

NATOに詳しくないので、この辺のことをあまり強くは言えないのだが、当該箇所については、ブンデスの間違いじゃねーかなぁ、と。